一部、例外的に斬新な教育改革を実践している公立中学が出てきていることは事実ですが、多くの中学では文科省・教育委員会などの制度的問題、団塊の世代のベテラン教師が大量に退職し、20代・30代の若手教師ばかりでは生徒指導が難しく、教師の多忙により現場がひっ迫していること、優秀な生徒が中学受験で抜けてしまっていることもあり、生徒の質の低下が目立ち、まともな授業ができるような環境を維持することが難しいこと。
ただし、最近の傾向として、無理な中学受験を避け、日比谷・西・国立などハイレベルな都立(県立・府立)校進学を前提として公立中学へ進学する場合もあります。 この場合は、通える範囲でレベルの比較的高い公立中学があるかどうかも検討しなければなりません。 また、特にごひいきの私立校があるのであれば、中学受験も向き不向きの話ではありません。
多くの公立中ではまともな授業が成り立っていないと考えれば、上位の生徒は中学受験した方が良いといえますが、中高一貫校・6年制進学校に適応できるのは上位20%くらいの生徒に限られます。 レベルの高い中高一貫校・6年制進学校では文武両道であったり、大学進学を第一と考え、かなり無理なカリキュラムを実施している学校も多くあります。 その意味では、入学者の30%くらいの”落ちこぼれ”が出ていることも事実です・・中には勉強が付いて行けずに不登校になる子もいます。 ここで、優秀かどうかを判断しているのは、算数・国語・理科・社会科・英語の主要科目の習得度と理解度であり、副教科の音楽・美術・技術家庭・体育の能力・適性はカウントしてません。
小学4年生(10歳)くらいまでは、教育における親の熱心さによって優秀かどうか(成績の良し悪し)は左右されますが、小学5年くらいから、算数では割合の問題が出てくることもあり、”地頭の良さ・IQ”がモノを言う年齢になってきます。
差別的に言っているのではなく、その子の適性を優先するのであれば、”地頭の良さ・IQ”がどの程度かは客観性をもって親が知っておく必要があります。 一つの目安として、割合の問題でつまずくような子であれば、もしくは、文章題などで読解力が低いと思われる子であれば、主要科目の習得度と理解度は低いと考えて方がよく、中学受験への”積極的参加”は避けた方が良いでしょう
・・要は、進学塾に通わせることは避けた方が良く、無理な受験勉強を強いれば、子供が可哀そうですから、補習塾に通わせることがお勧めです。(参考:学習塾の選び方)