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中高一貫校での中1から高3までのスケジュールは、中1,2までに中学範囲を終わらせ、中3、高1までには文系・理系にかかわらず、おおよその範囲を終わらせてしまいます。 そして、高2からは文系・理系に分かれ、名門中高一貫校では国公立進学を前提としたカリキュラムになる。 当然のことですが、成績順にクラス分けされ、成績上位のクラスにはより優秀な教師が担当します。 <中高一貫校へ通うメリット・デメリット>
コース別のクラス編成では3コースに分かれていると考えれば分かりやすい。
国立文系のコースであれば、英語、国語は当然として、数Ⅰ・Aと数Ⅱ・Bまで、社会科2科目、理科1科目となっている。 このコースの中には私立大受験者も多く、英語、国語、社会科1科目での受験者も多い。 最近では、経済学部・経営学部受験者では、社会科ではなく、数Ⅰ・Aと数Ⅱ・Bで受験する者が多くなってきている(経済学部系では、数学ができないと大学に入って苦労する)。
農学・歯学・薬学・医療系のコースでは、英語、数Ⅰ・Aと数Ⅱ・B、理科は1科目または2科目、社会科は1科目となってるケースが多い。 薬学系などでは、生物または化学が必須となっているように、指定科目・選択科目が大学のよって様々である。
国立理系(理学部・理工学部・医学部)コースであれば数学3・Cは必須であり、生物Ⅰ・Ⅱ、化学Ⅰ・Ⅱ、物理Ⅰ・Ⅱの3科目の中から2科目を選択し、社会科は1教科に絞られます。
共通テストの詳細は別のページで詳しく書き記しますが、国公立では2次試験の足切りに使われることもあり、共通テスト+本試験、共通テスト+小論文など、様々な入試があります。 このようなシステムは毎年更新されることでもあり、ネットで調べておく必要があります。
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過去5年間の指導例を参考にして具体的に記していきますので、塾選びの参考になると思いますので、ぜひ活用してください。 学習塾がどのようにして対応しているか?どこまで対処できるか?、様々な子を例にあげ、様々な対応をしている実態を知ってください。
<上位私立共学校中1・女子> (推測ですが)入試での得点により、入学時からクラス編成がされており、その後の成績次第でクラスの移動もある。 学校にもよりますが、数学で分ける場合、英語+数学(算数)の得点で分ける場合があり、この生徒の場合は極端に数学が苦手なこともあり、カリキュラムのレベルが高い割には先生の”教え方レベル”が低く、ますます進度に付いて行けない状況に陥って来塾しました。 週2回での来塾で、数学の指導が主でしたが、定期テスト前には全ての教科が指導対象になります(このように、定期テスト前にすべて教科を指導してもらえる塾があることも知っておきましょう)。 内部進学としての大学はありますが、農学系だけなので、ほとんどの生徒は外部進学となります。
(対処) 教科書は全く使っておらず、プリントのみを使った授業形式となっていました。 教科書を主に使って授業が進められていれば(塾側での)指導はやり易いのですが、プリントがマニアックで、数学が苦手な生徒にますます嫌気をさすような内容になっていることが驚きでした。 中高一貫校ではよくあるケースですが、優秀な先生ほど上位のクラスに割り振られ、下位のクラスでは”活舌の悪い”よく分からない授業をする先生になってしまったりします。 使われているプリントでは、基礎的問題がほとんど出てこないこともあり、塾用の易しいテキストを使い基本に戻って繰り返し指導していることが現実です。
<中堅女子校中・2年> 進学にとても熱心な女子校であり、普通レベルの生徒からかなり優秀な生徒まで幅広く在籍していることもあり、上位20%以内にいる生徒は有名大学へ進学している。 フランス語の選択も可能であり、語学に熱心な伝統もあるが、理系科目への比重も高く、他校に比べれば、理系進学者の割合が高い。
(対処) 特に得意科目があるわけではないが、成績は上位20%以内に入っていることもあり、高校では理系進学クラスに進み、全ての教科を万遍なく指導している。 中2から中3にかけて海外留学することも視野に入れている。
<上位私立女子校・中3> 小学校からの内部進学で中3となり、中学受験はしてません。 学習内容は中高一貫校と同様であり、大学への内部進学はなく、全生徒が大学受験に向けて頑張る仕組みとなってます。 全般的に不得意科目はなく、逆に言えば、得意科目もない状況です。
(対処) この生徒のような科目的に得手不得手がない場合には、大都市課題研究を推し進める東京都立大の都市環境学部とかシステムデザイン学部など、理系学部を目指すような指導をしてます。 定期テスト前は1週間前より全日指導。 将来、大学受験では、AO入試も視野に入れ、一般入試でも幅広く受験できるような科目選択をすることになっている。
<中堅男子校・高1> 部活に熱心であり、その部活が強豪校でもあり、ほとんど自宅学習ができず、部活のない日に4時から8時くらいまで勉強する。 国語、英語が苦手教科であり、理数系科目に比べて、頑張った割には得点が上がらないという状況にある。
(対処) 国語のできない生徒に共通していることですが、漫画を読まないしアニメも観ないで、ただ、ゲームばかりやっている。 現実の世界観だけに留まっており、文章を読むにあたって常識力がなく、字面だけは読めても行間は読めず、背景が理解できないため、内容も読み取れない。 高1になってしまったことでもあり、国語力をつけるために英語の文章題を多くさせるように指導している。 理数系が強いこともあり、論理性の問われる政治経済、環境問題などは理解できるが、対話文、随筆、小説、詩などは難しいことになる。
<上位都立高男子・2年> 都立中高一貫校であり、自由でのびのびとした学校生活を送れることは良いが、いつしか、呑気モードとなり、そろそろ大学進学と真剣に向き合わないといけないことに気付き始めている。
(対処) サークルのない日に5時に寄り9時まで、学校の進度に合わせた指導と受験対策も。 できれば、国公立へ進学したいが、科目数を3科目にしないと現実的には現役合格は難しく、国語、英語、世界史の3教科での私立入試を前提としている。
<最上位私立男子高・3年> 他塾との併用で苦手の数学のみに絞った指導となっている。 文系国立大志望であり、早慶を滑り止めとした入試になる。
(対処) 学校で使うテキストも他塾で与えられたテキストも非常にレベルが高く、理解できない箇所を中心とした生徒(本人)の質問に答える指導内容となっている。
<上位私立共学高女子・3年> AO入試や指定校推薦入試などに向いた生徒と一般入試に向いた生徒がいます、 内申書(調査書)はオール5に近い成績を取るが、学力テストの弱く一般入試には向かない生徒でした。
(対処) とにかく、全ての教科の成績アップに努め、平均評定4.8になりましたので、指定校推薦が取れました。 この指定校推薦というのは厄介なもので、1名枠であれば、希望した生徒の上位1名が推薦されるわけで、学校で1番であれば間違いないのですが、実際は3番でしたから、決まるまではハラハラドキドキしました。
<対応総論として> 学習する際の人の能力とは、大分けすると「記憶脳」と「分析脳」があることは良く知られてます。 この両方がそろっていれば良いのですが、多くの子供たちはそのどちらかに長けており、同時にどちらかが欠けていることが多いです。
数学は分析脳が優れた子が出来そうですが、記憶脳だけでも十分にこなすことができます。 例えば、代表的例題を詳しく解説し、その筋道を理解させ、最終的にはその例題を暗記してしまえば定期テスト対策は万全です(暗記した問題の数字違いの問題が出るわけですから)。 記憶脳が優れた子が陥りやすいのは、勉強することは”覚えれば済む”と思いがちなことです。 そういう子を指導する際には、筋道をしっかり理解することに(教える側が)徹することです。 筋道を理解することによって、全てが論理だって来ますから、分析脳にも繋がるわけです。 このような記憶脳の優れた生徒に理数系科目を指導する際に”理解力がない子”と指導する側は思いがちですが、そこを根気よく理解できるように指導すれば、その後はスムーズに進めることができますから、とにかく、”覚えてくれてますから”指導しがいがあります。
それに対して、分析脳が優れた子を指導すると、理解力があるのでこの子はとても頭の良い子だと思い、初期段階では指導しがいがあり、すぐに成績が上がりそうな気がしますが、いざ、試験当日となると、過去にやったことをほとんど忘れていて、帰ってきたテスト結果を見てがっかりすることがあります。 ですから、分析脳の優れた子を指導する際は、学習ルーティーンを徹底する必要があります。 繰り返し復習することを必須とすることです。 今日受けた授業を就寝前には必ず復習すること。 そして、その週に学習したことは土曜日曜を利用して、再度、1週間分を復習すること。 そして、出来れば、テスト前日は早めに就寝し、早朝に起きて”朝勉”をしてテストに臨むことを勧めます。 また、高校生ともなれば、例えば数学分野においては数学は得意でも、三角関数が苦手な生徒が多くいます。 その理由は、公式が多く記憶脳に頼らざるを得ない部分が多く出てくるからです。 そんな場合は、出来限り記憶領域に頼らず、公式を導き出せるような指導が良いと思います(倍角だの半角だのの公式は忘れても自身で導き出せるようにしておくことです。そのことによって、三角関数自体が得意となっていきます)。
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