1. 子どもの心を「聴く」ことの大切さ
親が焦ってアドバイスするよりも、まずは子どもの心を聴くことに徹しましょう。塾長の経験からも、多くの親が「解決策」を見つけようと先走ることで、子どもの心を見失いがちです。たとえば、「今日はどうだった?」と質問するより、「今日は何を感じた?」と問いかけてみてください。子どもは自分の感情を言葉にできた瞬間に、少しずつ心が軽くなるものです。・・悩み事というものは、信頼できる相手に話したときに気が楽になり、解決はできなくとも、自分一人で背負いこむような事態は避けられますね。
2. 乱暴な行動の裏にあるものを見る
乱暴な子どもに対して怒りや恐怖を抱くのは当然ですが、その行動の背景に何があるのかを考えてみましょう。私が出会った生徒の中にも、実は家庭環境や学校でのストレスから乱暴な行動を取ってしまう子がいました。「その子も実は何かに苦しんでいるのかもしれない」という視点を持つことで、我が子も冷静に状況を捉えられるようになります。自分の側の事情だけでなく、相手側の立場・諸々の事情を考慮することも大切ですね。
3. 親が見せる「距離感」の取り方
友人関係において距離を置くことは決して「逃げ」ではありません。むしろ、それは人間関係において重要なスキルです。たとえば、あなた自身も苦手な同僚や友人がいる時、「少し距離を置くことで自分を守る」ことを無意識にしているはずです。その経験を子どもに話すことで、「距離を取ることは悪いことではない」というメッセージを伝えられるでしょう。・・この”距離の取り方”に関しては、子供の置かれた状況をしっかり把握してから、アドバイスを送るようにしましょう。
4. 守り方を具体的に教える
「危ないと思ったら逃げていいんだよ」と口で言っても、子どもにはその具体的な場面が想像できないことが多いです。実際に塾長としても、「いざというときにどう動くか」を教えることが大切だと感じています。例えば、「廊下で乱暴な子を見かけたら、先生のいる方へ歩いて行こう」とか、「友達がいる場所にすぐ移動するんだよ」といった具体的な行動指針を教えてあげると、子どもは安心感を持つことができます。
5. 大人のサポートを無理なく活用する
子どもに「困ったときは大人に頼っていい」と教えることは重要ですが、それを強制的にさせるのではなく、自然な形で伝えることが大切です。例えば、塾でも「先生に相談する生徒は強いんだよ」という話をすることがあります。困ったときに頼れる大人がいるという安心感を持たせることで、子どもは自分自身で困難を乗り越える力を育むことができます。
6. 新たな友人関係の構築
乱暴な子と距離を置くことは悪いことではなく、新しい友人関係を築くチャンスでもあります。例えば、地域のイベントや習い事など、学校以外の場で友達を作る機会を与えてあげることも有効です。私自身も多くの生徒たちが「学校だけが全てじゃない」と気づくことで、自分らしい友人関係を築けるようになった姿を見てきました。
7. 親の態度が子どもの安心感に影響する
最も大切なのは、親自身が「冷静」であることです。親が焦ってしまうと、子どもは「自分の問題は解決が難しいのだ」と感じてしまいます。逆に、親が「大丈夫だよ」と落ち着いて対処する姿を見せることで、子どもも安心して問題に向き合えるようになります。たとえば、あなた自身が困難な状況に直面した時にどう対処したか、その経験を子どもに話すことで、子どもは親を通して「自分も乗り越えられる」という自信を持てるようになるでしょう。
まとめ
塾長キャリア50年の経験から言えるのは、「親が見守りながらも、子ども自身に解決策を見つけさせる」ことが、最も効果的なサポート方法だということです。友人関係の悩みは、子どもにとって成長の一部であり、その中で親が冷静で温かいサポートを提供することで、子どもは自分の力で問題を乗り越え、成長していくことができます。
親御さんもぜひ、焦らずにお子さんと一緒に、この困難を乗り越えていく”旅”を楽しんでください。
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