学校へ行けなくなった高3女子
高3生女子の場合 体がそれほど丈夫でないこともあって、親子関係と異性に対する恋愛意識が重なりあったこともあり、精神的に目いっぱいとなり、学校をたびたび休むようになり、ほとんど行かない状況になりました。 デッサン会という美術モデルを前にして絵を描く集まりがあり、その会に参加していた(その高3女子の)母親と知り合いでした。 そこへ、その女子も連れてくることもあり、既に、学校へ行かなくなる前からその子を知ってました。
母親は、私が塾長をしていることも知っており、「あの子が最近、学校へ行かなくなり困ってます」という相談を受けました。 「じゃ、僕が行っていろいろと話を聴いてみましょう」ということになり、仕事を終えてから夜の10時過ぎに自宅へ訪ねていったところ、彼女の方から「両親のいる自宅では話をしたくない・・」といことで、近くのファミレスで夜中の3時過ぎまでいろいろと話を聞きました。 そんなことを何回か続けているうちに、彼女の“心労”が理解できるようになり、私なりの意見を伝えました。 こういう時でも、意見は伝えてもアドバイスをするようなことはしません(上から目線になることは避けたいのです)。 それと、何を話したかは母親には話しません(プライベートのことであり、秘密厳守は当然です。 彼女と私の信頼関係が失せますから)。
姉と兄がおり、歳の離れた末っ子です。 そのせいもあって、両親が「将来はあなたに診てらう・・」的なプレッシャーをいつしかかけていたようなのです。 親が若い時は我が子に面倒を見てもらう・・ような考え方はしませんが、歳をとってくると気弱になるせいか、つい、目の前にいる子を頼りにするようなことを言ってしまうものです。 普通の子なら、聞き流してしまいそうな話ですが、その子はそれをとてもプレッシャーにしていたようなのです。
恋愛に関しては、ただただ話を聴くだけで高3女子に意見するなど、オヤジの私にはとっても無理なことです。 想いをよせる男の子が自分の方を向いてくれない・・ということのようですが、悩みというものは聴いてくれる人がいるだけで、解決はしなくとも、気持ち的にはずいぶん楽になることなのかなぁ・・と思ったりします。 自分にだけ特別に起こっているのではなく、皆が共有していることなのだ‥と知ることなのです。 その後、元気を取り戻し、体調の良い時は学校へ通うようになり、現役でトップレベルの私立大学へ合格しました。
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