居場所のない 高2女子

私からすれば、孫であってもおかしくないくらいの年齢差がある高2女子ですが、その地域では1,2を競う県立進学校で、どうしてなのか、高2の1学期途中で不登校となり、心配した親が塾に通わせてきた・・ケースなのですが。

私と話すときはいわゆる”ため口”であり、だからと言いて、それが失礼な印象があるかと言えば、まったくそんなこともなく、ごく自然であり、話の内容も普通の大人と話しそうなことを言ってくるのです。 ですから、いつしか女友達でもあるかのような話し方に(私の方も)なってしまうわけで、勉強することに関してはさほど積極性はなく、その子の興味のあることはと言えば、大人世界のことばかりだったのです。 学校に通わなくなった原因はたぶん周囲の生徒が子供じみて見えたからで、話が合わず、孤立していったからのようなのです。 受験勉強に熱心な生徒ばかりで、彼女自身が住みたい世界と違っているということだったのでしょう・・

不登校はそのまま続き、大検受験に切り替えます。 そもそも優秀な子であり、全ての教科を1回でパスしてしまいました。 高校は卒業してませんが、大学入試は臨めるという何とも不思議なことになりました。 大学へ通い卒業すれば「大卒」になりますが、大学に進まなければ、高卒にもならず、中卒ということになってしまいます(塾長としては複雑な心境です)。

高校は中退し、大学や専門学校へも通わずバイトを始めることになります(「このままだと中卒ということになるよ。」と私が言うと、「そうなんですね・・」と意に介さない返答でした。) バイトを始めたころに退塾し、それから、3年くらいが過ぎたころ、「先生!花屋さんを始めました」と塾の受付へ挨拶に来たんです。しっかり大人の女性になってしまって、一瞬、誰か分かりませんでした。 (私の趣味は、原宿、表参道、青山あたりを散策しながらショーウィンドーを撮影することなのですが・・。) ちょっと引っ込んだところに位置する彼女のお店の前を通り過ぎることはあるのですが、お店に尋ねることはしません。 コロナが流行る頃はクローズするお店が多くありましたが、このお花屋さんだけはしっかり開け続けてました。

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個人経営で個別指導塾 塾長を50年続けてきました。 駅前で大手がひしめく中、運営してくことの難しさと個人経営であるが故の多様な在り方を実践してこれたことへの自負とがあります。 学習塾とはどうあるべきか、親は子へどのような接し方が”理想・現実”であるのか、ここにはすべて塾長の本音を記していきます。 そして今、老年期を迎え、「楽しく生きること」への模索を綴ってます。

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