進学塾に通わせているのに、親としてお子さんの質問に答えられないことについては、多くの保護者の方が直面する問題です。特に、学年が上がるにつれて、教科内容が複雑化し、保護者の方が学校で学んだ知識が時間と共に曖昧になることは自然なことです。しかし、それが原因でお子さんとのコミュニケーションに困難を感じたり、ストレスを抱えたりすることは避けたいものです。
ここでは、進学塾の塾長として、親御さんがこのような問題にどう向き合い、解決策を見つけるための提案をいくつかご紹介します。
1. 親が完璧である必要はない
まず、親としてお子さんの質問にすべて答えられることを期待する必要はありません。親がすべての教科内容に精通している必要はなく、むしろお子さんが塾や学校での学びを通して自分で答えを探求する姿勢を育むことが重要です。質問に答えられない時は、「その質問は面白いね。じゃあ一緒に調べてみよう」というスタンスで、お子さんと共に学ぶ姿勢を見せることが、長期的にお子さんの自立的な学習意欲を育てる鍵となります。
例えば、お子さんが「この数式の意味がわからない」と質問した場合に、「これを解くにはこういう法則があるんだよ」と答えるよりも、「どうやってその法則にたどり着くか一緒に考えてみよう」と言う方が、お子さん自身が考える力を伸ばすことに繋がります。塾の存在意義は、そういった思考の道筋を教えることでもあります。
2. 塾を積極的に活用する
進学塾は、ただお子さんに知識を教えるだけでなく、学習の方法や問題解決能力を養う場です。お子さんが家で質問をする際に、もし保護者の方が即座に答えられないとしても、次の授業でその質問を先生に投げかけてみるように促すことも一つの方法です。塾の講師は、個別の疑問やつまずきに応じて、的確にサポートすることができます。
また、保護者の方が「自分は答えられないけど、塾の先生に聞いてみよう」という姿勢を見せることで、お子さんも塾を学びのパートナーとして信頼し、自ら質問をする姿勢を身につけることが期待できます。例えば、「この文章題、何がポイントなのかわからない」という質問に対して、「明日塾で先生に聞いてみると良いかもしれないね。どういう質問をするか、一緒に考えよう」と声をかけることで、塾の活用法を自然に教えることができます。
3. 自立学習をサポートする
お子さんが塾で学んだ内容を家庭で復習し、親御さんがそのプロセスをサポートすることも大切です。お子さんが質問をしてきた場合、まずはお子さん自身にどのように考えているのかを尋ね、考えを引き出すことが効果的です。その過程で、お子さんが自分なりの答えにたどり着けるよう手助けすることが、理解を深めるきっかけになります。お子さんが何かを「教えてほしい」と言う場合でも、まずは「自分でどう思う?」と問いかける習慣を作ることで、ただ答えを与えるのではなく、考える力を養うことができます。
例えば、「この化学反応がどうして起こるのか教えて」と質問されたとき、すぐに答えるのではなく、「どうしてそう思う?何かヒントはあるかな?」と誘導してあげることで、解決への道筋を一緒に見つけることが可能です。
4. 親も学び続ける姿勢を見せる
お子さんは親の行動をよく見ています。親がわからないことを素直に認め、共に学ぶ姿勢を見せることで、お子さんも学ぶことは一生続くプロセスだと理解するでしょう。例えば、お子さんが英語の文法について質問してきた場合、「この文法はもう一度一緒に復習しよう。自分も忘れてしまった部分があるから」と言い、お子さんと一緒に参考書を開いて学ぶ姿勢を見せることが大切です。
親が学び続ける姿勢を示すことで、お子さんも「学び続けることは当たり前なんだ」と自然に感じるようになります。また、その過程でお子さんが感じている難しさやつまずきに対して、親も共感を示すことができ、親子間の信頼関係が深まるでしょう。
5. 専門家に頼る勇気を持つ
塾や学校の先生に対して、遠慮なく質問をすることは非常に大切です。親がすべてを答えられない場合でも、それを恥ずかしがることはありません。塾の講師は、学習の専門家であり、親御さんとお子さんの両方をサポートするために存在しています。保護者の方が「先生に質問することは大事なことなんだよ」とお子さんに教えることで、質問すること自体が学びの一部であると理解させることができます。
例えば、お子さんが難しい数学の問題に直面した時、「どうしてもわからない時は、次回の授業で先生に質問することが大事だよ。先生はこういう質問に答えるためにいるんだから、遠慮せずに聞いてみよう」と、質問することに対する抵抗感を取り除いてあげましょう。
まとめ
「子供の質問に答えられない」と感じる場面は、どの親でも経験するものです。しかし、それを前向きに捉え、お子さんの自立的な学習の一助と考えることで、親子共に成長できる機会とすることができます。進学塾を利用する際には、塾の先生を信頼し、お子さんが質問する力を育てることに重点を置くことが重要です。親として、完璧である必要はなく、お子さんと共に学び続ける姿勢を示すことが、最も効果的な教育の一環となります。
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