「子育て相談箱」自分よりできない生徒もいるし、上を目指そうとしない

「自分よりできない生徒もいるし、上を目指そうとしない」という質問に関して、塾長が親御さんや生徒に分かりやすく説明する方法は、競争心や向上心の大切さを理解させることが大切です。しかし、その一方で、他人との比較だけではなく、自分自身との戦いを強調する必要もあります。ここでは、親や生徒に向けた具体的な説明と、塾長としての視点を示したいと思います。


はじめに

この質問は、多くの生徒や親御さんが抱く共通の疑問です。成績や学力の向上を目指して努力する中で、時折「他の生徒よりはできるから、もう十分だ」という気持ちが生じることは理解できます。しかし、この考え方が学習や成長において大きなブレーキとなる可能性があります。そこで、上を目指すことの重要性と、そのためにどう考え方を変えるべきかについて説明していきます。


他人との比較の限界

まず、「自分よりできない生徒もいる」という点について触れてみましょう。他人との比較は、時にモチベーションを保つための一助になるかもしれませんが、それだけに頼ることは非常に危険です。なぜなら、他の生徒がどのような学力を持っているかは、自分自身の将来にはほとんど関係がないからです。

たとえば、ある生徒が「自分よりもできないクラスメートがいるから安心」と思っていたとします。しかし、これは学力向上のための努力を阻む一因になります。学校の成績はその場での評価にすぎませんが、将来の競争相手は学校の外にたくさん存在しています。大学受験や社会に出た時、より広い世界で自分の力が試されることを理解することが大切です。

自分自身との戦い

次に、「上を目指そうとしない」という点について考えてみます。ここで大切なのは、「他人と競争するのではなく、自分自身と競争する」という視点です。誰もが異なるスピードで成長し、学び方や興味も異なります。ですから、他人の進捗を気にしすぎることは避けるべきです。その代わりに、「昨日の自分より今日の自分が少しでも進歩しているか」を重視することが大切です。

具体的な例を挙げると、ある生徒が「クラスの中で自分は上位にいるから、これ以上頑張る必要はない」と思っているとします。しかし、その生徒にとっての目標が、たとえば難関校への進学であるならば、他の生徒の成績に関わらず、自分がその目標に向かってどれだけ近づいているかを考えるべきです。「他人ができないから自分もこの程度でいい」という考え方では、目標達成には程遠いということを理解させることが重要です。

高みを目指す理由

さらに、上を目指そうとしない理由の一つには、挑戦することへの恐れや、失敗を恐れる気持ちがあるかもしれません。しかし、これも乗り越えるべきポイントです。挑戦を恐れず、自分の限界に挑むことが、将来の成功につながるのです。

塾での勉強や受験勉強は、単に学力を伸ばすためだけのものではありません。それは、将来の目標に向けて自分の能力を高め、困難に立ち向かう力を養うプロセスでもあります。たとえば、「自分よりもできない生徒がいるから、そこそこ頑張ればいい」と思っている生徒が、将来の職場でどのように競争相手と向き合うのかを想像してみてください。その時に、「自分自身を信じて挑戦する」力がなければ、大きなチャンスを逃してしまうかもしれません。

成績だけが全てではない

最後に、親御さんに向けてお伝えしたいのは、成績だけが子どもの全てではないという点です。もちろん、成績が上がることは喜ばしいことですが、それ以上に大切なのは、子どもが自分自身を信じ、上を目指そうとする姿勢です。学力だけでなく、将来の困難や挑戦に立ち向かう力を養うために、親御さんも一緒に支えていくことが大切です。

子どもが「他の生徒よりもできるから十分だ」と言う時は、その背後にある不安や挑戦に対する恐れを理解し、それを乗り越えるためのサポートをしてあげましょう。具体的には、親子で目標を共有し、一緒に進んでいくプロセスを楽しむことで、子どもの成長を促すことができるのです。


まとめ

「自分よりできない生徒がいるから、上を目指そうとしない」という考えは、一見合理的に思えるかもしれませんが、長い目で見れば成長の妨げになります。他人と競争するのではなく、常に自分自身と向き合い、昨日の自分を超えていくことが大切です。そして、挑戦することを恐れず、自分の可能性を信じて努力する姿勢が、将来の成功につながるのです。

親御さんや生徒の皆さんにとって、これは大きな気づきとなるかもしれません。学びのプロセスを通じて、自分自身と向き合い、限界に挑戦することの大切さを一緒に考えていきましょう。塾ではそのためのサポートを全力で行っていきますので、一緒に成長していく道を進んでいきましょう。

投稿者:

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個人経営で個別指導塾 塾長を50年続けてきました。 駅前で大手がひしめく中、運営してくことの難しさと個人経営であるが故の多様な在り方を実践してこれたことへの自負とがあります。 学習塾とはどうあるべきか、親は子へどのような接し方が”理想・現実”であるのか、ここにはすべて塾長の本音を記していきます。 そして今、老年期を迎え、「楽しく生きること」への模索を綴ってます。

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