「子育て相談箱」進学塾に通ってますが、付いて行けず、親子で混乱してます

「進学塾に通ってますが、付いて行けず、親子で混乱してます」への塾長の説明

進学塾に通い始めると、最初は期待と希望に満ちていることが多いものです。しかし、通い続けるうちにお子さんが授業に付いて行けず、親子で混乱し、焦りを感じることがあります。この状況に対して、親御さんとお子さんにどのように対応すればよいのか、塾長として以下のように丁寧に説明することが大切です。


1. 現在の状況を理解し、焦らず一歩一歩進むこと

「まずは現状を冷静に見つめましょう。お子さんが塾の授業に付いて行けないと感じているのは、一つのサインです。このサインを無視せず、原因を一緒に考え、解決方法を見つけることが重要です。焦らず、まずは小さな成功体験を積み重ねることを目指しましょう。」

例えば、お子さんが授業の内容を理解していない場合、授業のスピードが早すぎるのか、あるいは基礎的な部分でのつまずきがあるのかを確認する必要があります。これを見極めるために、授業後にお子さんにどの部分が分からなかったのか、具体的に話を聞いてみましょう。その上で、少しずつ補習を行ったり、授業内容を振り返る時間を設けることで理解を深めることが可能です。


2. 塾のカリキュラムの見直しと調整

「塾のカリキュラムが現在のお子さんに合っているかどうかを確認するのも一つの方法です。進学塾はしばしばハイペースで進むため、お子さんが一時的に授業について行けないと感じるのは珍しいことではありません。この場合、カリキュラムのペースや進度を少し緩やかにし、復習を強化することが有効です。」

例えば、集団授業が合わず、個別指導がより効果的な場合もあります。また、科目によっては補習クラスを受けたり、家庭教師を利用することで理解を深めることができるかもしれません。進学塾の担当講師や教務スタッフと相談し、カリキュラムを調整してもらうことも選択肢の一つです。


3. お子さんのペースに合わせた学習プランの見直し

「お子さんの学習ペースに合ったプランを作成することが大切です。すべての生徒が同じスピードで学習するわけではありません。一人ひとりに適した学習方法を見つけ、お子さんが自信を持って学び続けられるようサポートしましょう。」

例えば、授業で習った内容を家庭でもう一度確認する時間を設ける、または塾の授業で取り扱っている問題と同じレベルの問題集を使って、毎日少しずつ自宅学習を進めるといった方法があります。無理に多くのことを詰め込まず、復習を大切にして「分かる」を積み重ねていくことで、少しずつ自信を取り戻すことができます。


4. 親子のコミュニケーションを大切にする

「お子さんが塾の勉強について行けず混乱しているとき、親御さんも同様に不安を感じることがあるかもしれません。しかし、親子間でのコミュニケーションを大切にし、プレッシャーをかけずに、お子さんの話に耳を傾けてください。」

具体的には、「どうして分からないの?」ではなく、「どの部分が難しかった?」といった問いかけ方をすることで、お子さんも自分の気持ちや悩みを話しやすくなります。親御さんが焦ると、お子さんもその不安を感じ取ってしまうため、なるべく冷静に、前向きなサポートを心がけることが重要です。


5. 学習方法やスタイルの見直し

「お子さんが授業に付いて行けない場合、学習方法やスタイルを見直すことも有効です。勉強の仕方や時間の使い方が原因であれば、それに応じたサポートを行うことで、学習効果が大きく改善することがあります。」

例えば、朝の時間を活用して、短時間の復習を行う「朝勉強」を取り入れる、または集中力が続かない場合には、短い時間で区切って学習する「ポモドーロ・テクニック」などを活用することも有効です。子どもの特性に合わせた学習スタイルを模索し、実行していくことが重要です。


6. 自己肯定感を育むために

「お子さんが授業について行けず、自信を失ってしまうことも考えられます。このような状況では、学習面だけでなく、自己肯定感を育むことも大切です。」

お子さんが得意な分野や好きな科目を見つけ、その分野での成功体験を増やすことが一つの方法です。また、学習において小さな成功を積み重ね、達成感を感じさせることも効果的です。親御さんとしても、結果だけでなく、努力や成長を褒めることを意識しましょう。例えば、「今日ここまでできたね」と日々の頑張りを認めることで、お子さんのやる気を引き出すことができます。


7. 進学塾を継続すべきかどうかの判断

「最終的に、進学塾のカリキュラムがどうしても合わない場合、別の塾や学習方法を検討することも一つの選択肢です。進学塾は一つの手段であり、お子さんに最も合った学習環境を見つけることが成功への第一歩です。」

例えば、進学塾ではなく、家庭教師やオンライン学習を組み合わせることで、より個別に対応できる環境を整えることも可能です。塾長として、お子さんと親御さんが無理なく学習を続けられる環境を提案し、最適な選択肢を提供することが重要です。


結論

「進学塾に通ってますが、付いて行けず、親子で混乱してます」という状況は、多くのご家庭で起こり得る悩みです。大切なのは、焦らずに現状を正しく把握し、お子さんのペースに合った学習環境や方法を見つけることです。親子で協力し、コミュニケーションを大切にしながら、小さな成功を積み重ね、少しずつ自信を取り戻していきましょう。最終的には、塾長としてもお子さん一人ひとりに合ったサポートを提供し、共に前進していける環境を整えていきます。」

投稿者:

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個人経営で個別指導塾 塾長を50年続けてきました。 駅前で大手がひしめく中、運営してくことの難しさと個人経営であるが故の多様な在り方を実践してこれたことへの自負とがあります。 学習塾とはどうあるべきか、親は子へどのような接し方が”理想・現実”であるのか、ここにはすべて塾長の本音を記していきます。 そして今、老年期を迎え、「楽しく生きること」への模索を綴ってます。

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