「悩み 子育て」やれ!と言えばやるが、言わなければやらないループに入ってしまう

「子育て質問箱」の中で「やれ!と言えばやるが、言わなければやらないループに入ってしまう」という質問に対して、塾長が親御さんや生徒に対して分かりやすく説明する方法として、まず子どもの行動パターンの理解とそれに対するアプローチの重要性を強調する必要があります。この質問の背後には、子どもが自発的に行動を起こさないことに対する親の不満や、子ども自身が学習や責任感を持てない状態が隠れています。

1. 行動パターンの理解

まず、親御さんには子どもが「やれと言われればやるが、言わなければやらない」という行動を取る理由を理解してもらうことが重要です。これは多くの場合、子どもが自発的な行動の習慣が形成されていない、もしくは内発的な動機が弱いことが原因です。例えば、宿題をすることの意味や目的を自分で感じ取ることができていない場合や、学校の勉強や家の手伝いなどが「やらされるもの」として認識されていることが考えられます。

2. 自発的行動を引き出すためのステップ

次に、塾長として親御さんに対して提案したいのは、自発的な行動を引き出すための具体的なステップです。これには段階的なプロセスが必要で、短期的な解決策ではなく、長期的な目標設定が必要です。以下のような具体的なステップを取り入れることが効果的です。

具体例1:自分の行動に責任を持たせる

たとえば、「毎日宿題をやる」という課題を子どもに与える際、単に「宿題をやりなさい」と指示するだけでなく、宿題をやったかどうかの確認を自分で行うように促します。具体的には、宿題を終えたら親や先生に報告するのではなく、自分で確認リストを作り、そこにチェックを入れることで、自分の進捗を管理できるようにします。

この方法は、子どもに自分の行動に責任を持たせ、自発的に課題を遂行する習慣をつけるための一歩です。これにより、「言われなければやらない」という状況から少しずつ脱却できるようになります。

具体例2:やるべきことの重要性を共有する

また、親御さんが「なぜやらなければならないのか」を子どもに理解させることも重要です。たとえば、宿題をする理由が単に「先生に怒られないため」ではなく、「自分の将来のため」「夢を叶えるため」というように、より大きな目的と結びつけることが効果的です。これにより、子どもは自分の行動の意味を理解し、自発的な動機付けが強まります。

具体例3:達成感を感じさせる

子どもが一つの課題をクリアした際に、親がその達成感を一緒に感じることも効果的です。例えば、宿題を終えた後、「よくやったね!」と褒めるだけでなく、「自分でやり遂げたね、自分でやるとどんな気分?」と問いかけ、達成感を感じさせることで、自主的に次の行動へとつなげることができます。

3. 小さなステップを重ねることの大切さ

さらに、自発的な行動を促すためには、一度に大きな成果を求めるのではなく、小さなステップを重ねていくことが大切です。これは、勉強や家事だけでなく、日常のあらゆる行動に適用できます。例えば、最初は毎日5分だけの勉強時間を設け、それを徐々に延ばしていくなど、小さな成功体験を積み重ねることが重要です。

子どもが「言われなくてもやる」状態になるためには、彼らが自分のペースで成長し、少しずつ自分で行動をコントロールできるようになることを目指します。親としても、そのプロセスを見守り、焦らずに支えていくことが求められます。

4. サポートとフィードバックのバランス

親御さんには、サポートとフィードバックのバランスを取ることも助言します。言わなければやらない子どもに対して、過度に干渉したり、逆に全く関わらないという極端な対応は避けるべきです。定期的に状況を確認し、適切なフィードバックを与えることで、子どもは自分で考える力を養うことができます。

たとえば、週に一度、勉強の進捗や生活のリズムを振り返る時間を設け、そこで子どもと一緒に次の目標を立てたり、やるべきことを整理することが効果的です。このように、定期的なチェックインを行うことで、子どもは「やらされている」感覚ではなく、「自分で決めてやっている」という意識を持つようになります。

5. 成長を認める

最後に、親御さんには子どもの成長を常に見守り、少しでも進歩があれば、それを認める姿勢を持つよう助言します。「言わなければやらない」というループに陥っている場合でも、少しずつ自発的な行動が増えてきたら、それを積極的に褒めることが重要です。例えば、「最近、宿題を言われなくても始めるようになってきたね!」と具体的な行動を指摘し、前向きなフィードバックを与えることで、子どもは自信を持つことができます。

結論 飽きっぽい性格は、実は新しいことに対して好奇心旺盛

まとめると、子どもが「やれと言えばやるが、言わなければやらない」という行動パターンに陥っている場合、親としては焦らず、少しずつ自発的な行動を引き出すための環境を整えていくことが大切です。子どもが自分で責任を持ち、やるべきことの重要性を理解し、達成感を得られるようなサポートを続けることで、徐々に自律的な成長が見られるようになります。このようなアプローチで、子どもが「言われなくてもやる」状態を目指していきましょう。

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個人経営で個別指導塾 塾長を50年続けてきました。 駅前で大手がひしめく中、運営してくことの難しさと個人経営であるが故の多様な在り方を実践してこれたことへの自負とがあります。 学習塾とはどうあるべきか、親は子へどのような接し方が”理想・現実”であるのか、ここにはすべて塾長の本音を記していきます。 そして今、老年期を迎え、「楽しく生きること」への模索を綴ってます。

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