「子育て相談箱」何事にも欲がない

「何事にも欲がない」という表現は、子どもが勉強やスポーツ、趣味などに対して積極的に取り組む意欲が見られない状況を指すことが多いでしょう。このような子を持つ親にとって、どのようにサポートすればよいのかは難しい問題です。そこで、親がどのように向き合い、子どもを支えるべきかについて、以下にいくつかの視点を提供します。

1. 欲がないことは必ずしも悪いことではない

まず、欲がない状態が必ずしも悪いことではないという点を理解することが大切です。現代社会は競争と成功を重視する傾向が強く、子どもに対しても「もっとやる気を出してほしい」「目標を持って頑張ってほしい」といった期待がかかることが少なくありません。しかし、すべての子どもが同じペースや同じ目標を持つわけではありません。中には、欲を強く持たないことで心の安定を保っている子どももいます。

そのため、まず親としては「欲がない」という状態自体を否定せず、受け入れる姿勢が大切です。子どもが自分自身のペースで成長していくことを信じ、無理に急がせるのではなく、子どもの内面的な充実をサポートすることが親に求められます。

2. 内なる興味を引き出すための接し方

子どもが何事にも欲がない場合、親が心配する理由の一つは、将来の進路や生活に対する不安かもしれません。しかし、無理に欲を押し付けることは逆効果になる可能性があります。そこで、子どもの内なる興味や情熱を引き出すために、以下のようなアプローチを試してみることができます。

2.1 日常の中での対話を大切にする

親としては、子どもが普段どのようなことに関心を持っているのか、注意深く観察し、対話を通じて理解を深めることが重要です。子どもが言葉で表現できなくても、日常の中で楽しんでいる活動や何気ない行動にヒントが隠れているかもしれません。それを尊重し、子どもに自然な形で問いかけることで、潜在的な興味を引き出す手助けができます。

たとえば、「今日は学校で何をしたの?」と聞くのではなく、「最近、何か面白いことあった?」といった自由な質問を投げかけてみましょう。子どもが話したがるテーマに耳を傾けることで、新たな興味を見つけるきっかけを作ることができます。

2.2 自分のペースで進むことを許容する

子どもが欲を持たないのは、単に自分のペースで物事を進めたいという気持ちの表れかもしれません。何かに対してすぐに強い興味や情熱を示さなくても、子どもがゆっくりと自分の好きなことを見つける時間を与えることは重要です。無理に親の価値観や社会の期待に合わせるのではなく、子どもが自己発見のプロセスを経ることを尊重しましょう。

3. 親の焦りをコントロールする

子どもが何事にも欲がない場合、親は将来に対する不安や焦りを感じることがあるかもしれません。しかし、その焦りが子どもに伝わると、かえってプレッシャーとなり、より消極的になってしまうこともあります。したがって、親自身が自分の感情をコントロールし、子どもに過度な期待やプレッシャーをかけないようにすることが大切です。

親が子供を見守るとき、何より大切なのは「忍耐力」

親としては、「子どもが自分のペースで成長することを信じる」という姿勢を持ちましょう。短期的な結果にとらわれるのではなく、長期的な視点で子どもの成長を見守ることで、親も安心感を持つことができます。

4. 子どもの自己肯定感を高める

子どもが何事にも欲を持たない場合、その背後には自己肯定感の低さが影響していることもあります。子どもが「自分は何をやっても上手くいかない」「努力しても結果が出ない」と感じている場合、意欲が湧かないのも自然なことです。

そのため、親としては子どもの自己肯定感を高めるサポートを行うことが重要です。子どもが小さな成功体験を積み重ねることで、自信を持てるようになると、自然と欲や意欲が生まれてくることがあります。具体的には、子どもが努力した過程や、他の人に対して優しさを見せた瞬間など、小さなことでもしっかりと褒めることが大切です。

5. 自然の中での活動や体験を奨励する

現代の子どもたちは、日常生活での多忙さやデジタル機器の影響によって、自然と触れ合う機会が減少していることがあります。自然環境の中での活動は、心をリラックスさせ、創造性や好奇心を刺激する効果があります。

たとえば、家族でハイキングやキャンプに行くことで、子どもが新しい発見をしたり、自然の中で自分と向き合う時間を持てるかもしれません。また、親子で一緒にガーデニングやDIYプロジェクトを楽しむことで、欲を刺激する新たな興味が生まれる可能性もあります。

6. 外部の専門家との連携

もし子どもが極端に欲を持たない場合や、何をしても反応が薄い場合は、外部の専門家と連携することも一つの選択肢です。心理カウンセラーや教育の専門家に相談することで、子どもの内面的な問題に対するサポートを得ることができる場合もあります。

外部の専門家と連携することで、親が感じている不安や疑問に対しても新たな視点が提供されることがあります。子どもが何事にも欲を示さない理由がわかれば、より適切なサポートを提供できるでしょう。

結論

「何事にも欲がない」子どもに対して、親は焦らず、まずは子ども自身のペースを尊重し、内面的な興味や情熱を引き出すためのサポートをすることが大切です。また、親自身が焦りをコントロールし、長期的な視点で子どもの成長を見守る姿勢が求められます。自然環境での活動や成功体験を通じて自己肯定感を高めることで、子どもは徐々に欲を持つようになる可能性もあります。必要に応じて、外部の専門家と連携し、子どもが健全に成長できるように支援していくことも選択肢の一つです。

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個人経営で個別指導塾 塾長を50年続けてきました。 駅前で大手がひしめく中、運営してくことの難しさと個人経営であるが故の多様な在り方を実践してこれたことへの自負とがあります。 学習塾とはどうあるべきか、親は子へどのような接し方が”理想・現実”であるのか、ここにはすべて塾長の本音を記していきます。 そして今、老年期を迎え、「楽しく生きること」への模索を綴ってます。

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