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平日は毎日、午後4時に来て9時まで在塾する生徒がいる。 私が用意したカリキュラムを勉強をすることもあれば、スマホに見入りながら自分の時間を自分ペースで過ごし、座り続けることに飽きれば、私に断ることなしにぶらっと外を散歩して帰って来る。 来塾してから半年以上が経つが、今の私に分かることは、長らく通ってない学校には今更行きようもなく、家庭内でも部屋に籠るかで、彼女が寛いで居られるのは塾の教室内だけなのだということ。 私の仕切る塾の空間なら安心して居られるというのは嬉しいことだが、この状況をいつまでも続ていくことはできない。
それぞれの家庭内にはそれぞれの問題を抱え、私の想像も及ばないようなトラブルもあり、そこに偶然居合わせた(生まれてきた)子供が自分なりの居場所を見つけ、その中で適応することを強いられる。 家庭というのは子供を温かく見守り育む巣でありながら、一歩、間違えれば、その中にいること自体が”拷問”のような事態になりかねない。 両親同士の相性が悪いのか、それとも3者がミスマッチなのか、精神科医でもなければカウンセラーでもない私はその辺のところに踏み込むつもりはない。
医者というのは病名というレッテルを貼ることが仕事で、病気を治すことはその次のことらしい。 そのレッテルに基づいて治療が始まり薬が処方される。 親が塾を訪ねてくる際には医者から診断された3~5個くらいあるレッテルを私に伝えてくる。 アルファベットが4文字並ぶような病名とか○○○○障害などと言われても、いちいち覚えられないし、下手な先入観を持ちたくないことがあって、聞き流している。 私にとっては、目の前を当てもなくぶらぶらしてる中3女子とどう向き合っていくか!ということだけなのです。
<後記>
今の若者たちに同情的なのは、5年先の未来も見えないし、まして、将来はどうしようか?などとはとてもじゃないが考えが及びません。 デジタルが作る未来への進化が速すぎて多くの人たちは付いて行けず、振り落とされているのが現状です。 具体的には、お天気お姉さん入りません・・AIを積んだロボットが喋りますから。 女子の憧れの職業であった女子アナはAIに代わるでしょう。 ユーチューブなどで聴こえてくる音声はAIがますます増えてきました。 声優という職業がなくなるかもしれません。 これまで、その役割が人であったことがAIにどんどん代わられ、人の出番がどんどん奪われているのが現実です。 そころが、AIの出現によって、これまでにはなかったような職業も同時に増えてはいるのですが、それがどのような職業となるのかはほとんどに人には分からないのです。 当てもなくぶらぶらしてる中3女子・・この辺のところが要因である可能性はありますが、それ以上のことは私も分かりません。
例えば、老人の孤独死とか、子供の貧困、虐待などは、大量のデジタル情報をもって、可視化される時代はそこまで来てます。 老人の位置情報とスマホの使用頻度などを解析し、その老人が動けなくなっている状況を時間単位で把握することが出来ます・・三日後に分かっても亡くなってるかもしれません。 保健所の対応がより迅速となり、そこに新たな人材が必要となります。 当然ですが、可視化に至るシステム・メンテ・なども新たな人材を必要とし、AIが人手を奪っているわけではありません。
<そもそも論> 「居場所がない」という言い方をよくしますが、それを聞かされた私たちには本当に「居場所はあるんでしょうか?」と聞き返してみたい。 自問自答してみるとよいと思います。 本当にあなたには居場所はあるんですか?それは、単なる錯覚か、実は居場所がないのに、あるような思いたいだけなのではないですか?と。
<不登校 ”二番手で良い恋愛”>
塾のある地域は、東京でも環境の良い住宅街であり、教育に関しても”意識レベルの高いご両親”が多い。 10人の生徒がいれば、一人は母子家庭で、もう一人は父子家庭であったりしますが。 当塾のホームページを見れば、”普通の塾”でないことはすぐ分かることで、そういうこともあり、モンスターパーレントなる恐ろしい親はまず訪ねて来ない。 家庭環境においても、恵まれた子供たちなのだと思います。
50年も塾長を続けていれば、「えっ!こんな子もいるんだ・・」ということが少なからずありました。 高1男子でしたが、引き籠ってどうにもならないような状況で、朝起きないし食事もしない、風呂には入らないし・・というところまで行き、入院はしたくないし、カウンセリングを受け、薬を服用するだけで、何とか家庭で療養ということになってました。 そうなったとき、どのようなリハビリを組めばよいかということになり、片道1時間半かけて当塾に母親が付きそういながら、通って来ることになります。 当塾でも、普通に学校に通いながら来塾する子の方が多いわけですし、彼だけを特別扱いすようなことしません。
週2ペースで通ってきてたのですが、ひと月が過ぎるころ、母親の付き添いなして通って来れるようになりました、それも、片道1時間半もかけて。 外に出て歩くことによって、体力も戻り、睡眠もちゃんととれるようになったのでしょう。 ひ弱な印象はありましたが、普通に学校に戻れる状態になってきたわけです。 ですが、いったん行かなくなった学校へ復帰することはその子にとってはかなりハードルが高く、それなら、無理をせず大検をとらせるような指導していこうとご両親と本人と私が決めました。 無事大検をパスし、大学へも通うようなったわけですが・・。
彼からいろいろと当塾の話を聴いていたのでしょう、彼には付き合う女子が出来たわけですが、その彼女が当塾を一人で訪ねてきて、彼の言うことがどうしても理解できなくて困って相談に来たのです。 その彼女は彼に夢中で、それはそうで、彼はハンサムで、その上、誠実で優しい青年になっていたわけですから。 彼が彼女に言うには「僕は君に相応しい相手ではないので、君に相応しい相手が出来た時の”二番手”でよい・・」というようなことを言ってるということでした。 彼には、私が彼女に会ったことは言わずに、「そろそろ、好き子でもできたかい?」というメールを送ったら、「大好きな子が出来たのだけれど、その女性に自分が相応しくないと思い、悩んでる」という返信でした。
独占欲がない・・というようなレベルの話ではなく、”二番手”で良いということが私にも理解できなくて、「気後れすることはないよ、こういう時は躊躇ったらダメだからね」というエールも送りましたが、”進展”してる様子もないのです。 その後のメールでも「相応しくないと思うなら、相応しい君になればよいじゃないか!」とも伝えたのですが、そういう言い方は彼には全く”響かず”、終いには返信してこないようになりました。ドーパミンの分泌量の不足とかもあるのでしょうが、”二番手”で良いという状況に甘んじることは、失恋することもなければ、何らかの責任を強いられることもなく、痛いことにもならないわけです。 でも、年齢を考えれば、好奇心を満たされることも永遠にないわけですから・・。
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不登校になる子どもたちに多い特徴として「高い感受性や繊細さ」
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