「育児の中で『イライラする』という感情は、どんなお母さんでも経験するものです。私も50年にわたり教育の現場に携わってきましたが、子どもを持つ親御さんの誰しもがこの感情に悩む姿を見てきました。しかし、それは決して失敗や未熟さの証ではなく、むしろ親としての成長の糧になるものです。この『イライラ』の感情と向き合いながら、親として、人として、どう成長していけるのかを共に考えてみましょう。
- イライラの正体を見極めることから始める
よくあるのは、子どもが言うことを聞かない、何度も同じことを繰り返す、その瞬間にイライラが爆発するというパターンです。しかし、実はその背後には自分自身の疲れやプレッシャーが隠れていることが多いもの。例えば、仕事で忙しい日が続いているとき、家事や育児に追われて自分の時間が全くないとき、イライラの原因は子どもの行動よりも自分の心の状態にあることが多いのです。私自身、長年生徒を見てきて感じたのは、親御さんが自分をケアしないと、子どもも不安定になるということ。まずは自分の心と向き合い、イライラの根本原因を見つけ、対処することが重要です。
- イライラを溜め込まず、感情を意識(コントロール)する習慣を・・
多くの親御さんは、我慢に我慢を重ねてしまうものです。これは、子どものためと思っての行動ですが、実は逆効果です。例えば、あるお母さんが『怒らないように』と努力した結果、ある日突然、怒りが爆発してしまったケースを見たことがあります。その時、子どもはただびっくりしてしまい、状況を理解できなくなってしまうのです。ですから、イライラを感じたときは『今、私は怒っている』と自分に言い聞かせるだけでも、少し冷静になることができます。私の経験では、深呼吸を3回繰り返すだけでもかなり効果的です。感情を無視するのではなく、まずは受け入れることから始めてみてください。
- 自分を大切にする時間を見つける
教育現場でよく耳にするのが、『お母さんも一緒に頑張りすぎてしまう』という声です。あるお母さんは、自分の趣味である絵を描く時間を持つことで、育児に対する気持ちがぐっと楽になったと言っていました。たった30分でもいい、自分のための時間を持つことは、心の栄養になります。そして、その余裕が子どもにも伝わるのです。心の余裕が生まれることで、子どもの些細な失敗にも寛容になれるものです。
- 子どもの未熟さを成長の証と捉える
私たち大人は、つい『なぜできないの?』と完璧を求めがちです。しかし、子どもは未熟であるからこそ学び、成長していきます。ある日、私が見た光景で、靴をうまく履けない子どもに対して、お母さんが『もう、何でできないの!』と怒っていたことがありました。しかし、その瞬間こそ、子どもにとっては挑戦と学びの時です。少し手を貸してあげるだけでなく、『もう少しでできるね、一緒にやってみよう』と声をかけるだけで、子どもは安心して成長を続けられるのです。
- サポートを求める勇気を持つ
最後に、何よりも大切なのは、親御さん自身が『一人で頑張りすぎない』ことです。50年のキャリアの中で、多くの親御さんが悩みを抱え込んでしまう姿を見てきました。あるお母さんは、近所のママ友に相談することで気持ちが軽くなり、子どもにも笑顔で接することができるようになったと話していました。育児は一人で完璧にこなすものではありません。家族、友人、そして地域のサポートを上手に活用することで、子どもにも、そして自分自身にも優しくなれるのです。 また、”悩み相談”は一歩間違えれば、プライベートに不利になる情報を”公開”することにもなりますから、相談相手の選別も不可欠ですね。
結論
『イライラする』ことは、決して悪いことではありません。それは親であることの証であり、子どもと向き合う中で成長する機会でもあります。私たち大人もまた、感情を通して学び、成長し続ける存在です。親としての経験を通して、子どもと一緒に豊かな心を育んでいくことこそ、何よりも大切なことではないでしょうか。」
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