”９歳の壁”　落ちこぼれる子供たち

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＊落ちこぼれる子が出始める年齢

＊抽象的概念が掴めない・理解できない

＊世界観が広がらない・深まらない

＊好奇心が外に向かないことが要因になっている

＊自己肯定感は下がり、親子共々落ち込んでいく

＊落ちこぼれる子が出始める年齢

落ちこぼれる子が出始めるのが、小４（９歳前後）といわれる。　小３までなら、ドリルを繰り返しやることによって、学校のテストでは８０点以上を取れていた子が、急に６０点くらいしか取れないようになってくる。　それだけではなく、学校での先生の説明が理解できない・・と、親に言うようになる。　そして、学校から宿題で出される文章題の意味が分からない・・と。

＜例１＞１ｋｇで３００円の牛肉があります。　２ｋｇではいくらになりますか？

この問題では、ほとんどの子が正解できます。　３００×２＝６００円

＜例２＞１ｋｇで３００円の牛肉があります。　２.５ｋｇではいくらになりますか？

ここで、３００×２.５＝７５０円となりますが、２は現実的な数ですが、２.５は現実ではありえない数なので、”思考停止”してしまう子が出てきます。　

＜例３＞１ｋｇで３００円の牛肉があります。　０.５ｋｇではいくらになりますか？　

０.５という１より小さい数が出てきた時点で、パニックになってしまいます。　それでも、掛ければ答えが出てくると思って、３００×０.５＝１５０円　と、正解する子はいますが、意味は分かってません。　その証拠に、割り算が続く問題の中に＜例３＞の問題を混ぜると、３００÷０.５＝６００円　として、答えますから。

ここで分かることは、文章は読めても、”字面”だけしか読んでないので、文章の意味が理解できないこと。　意味が分かってないので、”変な答え”が出てきても”不思議”に思わないことです。

（私見）　＜例1＞が出来ない子は、世間的な常識が身に付かない‥と言う意味で深刻な問題になります、数％程度はいると思います。　社会がルール・法律などの下で成り立っている・・という仕組み・構造を把握できない・理解できないとなると、犯罪に誘導されやすい、判断が利かないことによって、犯罪者にも成りうること。

IQの数値を根拠とするなら、女性は８０～１２０にほとんどが収まっているが、男性は７５～１２５位の幅があり、＜例１＞の問題が答えられない子は、７５～８０前後のIQであると思われ、その結果、刑務所には男性の服役者が女性もかなり多いことが挙げられます。　また、男性は生まれもっと”攻撃性”が備わっていることも、この結果を後押ししてるかもしれません。

＜例１＞の問題の意味が分からない・出来ない子であれば、将来の社会生活が危ういわけで、”９差の壁”以前の問題でもあります。

逆に、＜例１＞の問題さえできれば、＜例２＞＜例３＞の問題が理解できなくても、実生活には不自由はありません。　中学受験を考えれば”９差の壁”は立ちはだかりますが、実生活には不自由はきたしません。

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＊抽象的概念が掴めない・理解できない

少数という抽象概念が出てきても、それを突破していく子には２つのタイプがあります。　システム化脳が発達してる子は、５でも２.５でも０.５でも数には変わりはないのだから、”怯むことなく”続けていける。　

もう１つのタイプは、共感脳が優れた子は文章を読み込む力があり、意味を理解することによって、こなしていきます。　

＊世界観が広がらない・深まらない

自分の行動範囲にあることしか興味を示さない・・チャリで走り回れる範囲外はどうでもよい‥と考えるようになる。　自分が関わらない（外側の）世界は、数で言えば少数のように、現実的でないことから、抽象的な（その子にとってはどうでもよい）話になっている。　自分が住むエリアの地理は知らないと困るので、知る意味はあるが、離れたエリアの地理を知っても何の役にも立たないので知る意味がない。　まして、他県とか他国の地理に関しては、まったく興味を示さない。　・・このようにして、世界観が広がることもなく、深まることもない。　したがって、理科・社会科の授業に興味を持てなくなる。

＊好奇心が外に向かないことが要因になっている

幼児性が抜けきらないことと周囲からの刺激がないことが主な要因なのか、好奇心が外に向かって行かないことが主な要因になっている。　「外の世界の面白さ」を親は意識的に伝えていく必要があります。　様々な催しものとか、自然の中に我が子をどんどん連れ出すことも良いでしょうね。

＊自己肯定感は下がり、親子共々落ち込んでいく

少数が出てくると思考停止に陥ったり、自分が現実的に住む外側の世界に興味を示さず、思考が及ばないことになるのはどうしてなのだろう？　成長が遅いので幼児性が抜けず、自分の住む世界の中に閉じこもっているとも考えられるし、自分の殻を破り、外の世界へ意識が向かないことになる。　理解しようのない抽象概念とか、興味の持てない他国の地理とか・・そんなものが（小４ともなれば）次から次へと出てくるわけですから、何が起こっているのか分からず、パニックになるのでしょうね。　

周りにいる子が理解できて面白そうにしているが、自分には理解できず、面白くない・・そして、テストの点数はどんどん下がっていく・・　そんな子の状況を知れば、親も心配するようになる。　・・こうして、子供の自己固定感はどんどん下がり、親子共々落ち込んでいく。

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「９歳の壁」によって落ちこぼれる子供たちに対処する際には、以下のような観点からサポートを考えることが重要です。