被写体は、カメラではなく、撮影者のまなざしを見ている。

人はレンズそのものに心を開くのではない。その奥にいる撮影者が、自分をどのように見つめているかを感じ取っている。評価する視線なのか、理解しようとする視線なのか、その違いは表情に静かに現れる。だから写真家に必要なのは、高価な機材や完璧な技術だけではない。相手を一人の人間として尊重する、温かなまなざしである。その信頼が伝わったとき、被写体は初めて安心して、自分自身をレンズの前に置くことができるのである。

投稿者:

xs136481

私は東京生まれ、東京育ち、写真家。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です